2009年08月06日

国際協力の現場から

国際協力の現場から −開発にたずさわる若き専門家たち− 山本一巳・山形辰史 編 2007年5月 岩波ジュニア新書

−目次−

はじめに

1 逆境に立ち向かう

貧困削減 荻原烈(国際協力銀行ナイロビ駐在員事務所)

一日二四〇円
貧困とは−貧困の多面的理解
貧困の計り方
貧困削減へのアプローチ転換
貧困削減戦略の実施−一般財政支援と政策対話
貧困削減戦略の作成と実施の現場から

食料 高田美穂(元国連世界食糧計画プログラムオフィサー/現世界銀行ヤング・プロフェッショナル)

なぜ飢えがおこるのか
タンザニアの飢饉
飢饉を回避するには
村レベルの能力育成
女性たちによる自助組織
おわりに

ジェンダー 寺園京子(国連難民高等弁務官事務所スーダン国連ボランティア)

ジェンダーって?
なぜ開発にジェンダーが重要なの?
開発とジェンダーという仕事
スーダンで
おわりに

セックスワーカー 松野文香(元国連開発計画バングラデシュ事務所プログラムオフィサー/現国際労働機関本部およびバンコク事務所テクニカルオフィサー)

セックスワーカー支援プロジェクト−信頼失墜から回復へ
革新的な試み
立ちはだかる障害
人間開発への挑戦

難民 帯刀豊(国連難民高等弁務官事務所難民保護官)

難民とは誰か
難民問題の今日
難民保護のやりがい

2 子どもたちの未来のために

子どもの権利 本田涼子(元国連児童基金ガーナ事務所プログラムオフィサー)

世界が認めた子どもの権利
子どもの権利の実現は?
ニーズからライツへ
見えなかった部分が見えてきた
計画づくりにも子ども参加
子どものために、子どもとともに

子どもとエイズ 末廣有紀(元国連児童基金レソト事務所アシスタントプログラムオフィサー/現CARE USAシエラレオネ事務所コーディネーター)

はじめに
レソト−HIV/エイズ禍の大きさ
HIV/エイズ流行が子どもに与える影響
「子どもとエイズ」対策の四本柱
若者の新規感染を予防するために

教育 荻野有子(元バングラデシュ初等大衆教育省JICA派遣専門家/現株式会社コーエイ総合研究所主任研究員)

教育開発に向けた国際的取り組み
バングラデシュの現状
学校を魅力あるものにする試み
効果を広げていくことの難しさ
多岐にわたる課題と努力の継続

児童労働 松野文香(元国連開発計画バングラデシュ事務所プログラムオフィサー/現国際労働機関本部およびバンコク事務所テクニカルオフィサー)

CDWとは
CDWと人身取引
児童労働撤廃国際計画の取り組み
今後の課題

3 平和な世界を目指して

紛争 北原直美(国際協力機構南アフリカ事務所企画調査員)

紛争による女性の悲劇
女性の「心の平和」を踏まえた国際協力とは
「ひと」に焦点をおいた支援

武器と兵士 瀬谷ルミ子(元国連コートジボワール活動DDR担当官/現日本紛争予防センター事務局長)

1「紛争」「開発」そして「平和」
2「武器」と「兵士」とは?
3 現場での取り組み
政治交渉から武装解除へ
動員解除から社会復帰へ
残る課題
4 開発と平和に関わるということ

犯罪防止 ラッセルまり子(米州開発銀行国家市民社会近代化分野専門職員)

犯罪防止の重要性
犯罪防止と開発の関連性
IDBにおける試み
今後の課題

4 国際協力のアプローチ

開発援助 掘金由美(明治大学政治経済学部准教授)

開発、援助、国際協力
開発援助の変遷
援助の有効性を高めるために
パートナーシップと国際協力

技術協力 又地淳(国際協力機構国際協力専門員)

技術協力の変遷
技術協力とオーナーシップ
キャパシティ・デベロップメント
オーナーシップを重視した技術協力の実践
(1) プロジェクト実施を恒常的な任務と位置づける
(2) 日本側の関与を最小限に控えることにより、途上国側の主体性を引き出す
(3) 日本の過去の経験を開発途上国側が再構築することを支援する
(4) 幅広い関係者を巻き込む
現地における専門家の関わり方

農業開発 藤田達雄(国際協力機構ケニア半乾燥地コミュニティ農業開発計画チーフアドバイザー)

培われたアフリカ的合理性
成功事例−親族集団の役割
開発を牽引する力

環境保全 堤理恵(国連環境計画欧州地域事務所プログラムオフィサー)

国連環境計画とは
国家を超えた広域環境保全
カスピ海の環境保全
国境を越える環境影響評価
読者の皆さんへ

法制度改革支援 山田美和(日本貿易振興機構アジア経済研究所)

開発と法制度の関係
注目される法制度改革支援
法の支配、ガバナンス、腐敗
法制度改革支援の活動
法制度改革支援の担い手よりよい法制度改革支援のために

開発のための調査 牧田りえ(元国際開発センター/現University of Wollongong Centre for Asia Pacific Social Transformation Studies フェロー)

開発の限界と調査
異文化の中での奮闘
理論と実践の間で−開発は誰のために

<コラム>インフラストラクチャー 轟由紀(国連人間居住計画スリランカ 元グローバル・リスク・マネジメント(株)研究員)

おわりに
posted by LMB at 21:20| Comment(22) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月03日

2009/7/22 HRW スリランカ:国際通貨基金(IMF)は人権侵害を見逃すな

スリランカ:国際通貨基金(IMF)は人権侵害を見逃すな
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/22
Human Rights Watch 2009/7/22
(ニューヨーク)−スリランカ政府は、国際通貨基金(IMF)に対して融資申請中である。IMF理事国は、この25億ドルのスタンドバイ融資を承認するには、スリランカ政府が行なっている紛争後の重大な人権侵害を政府が解決することも必要であると主張すべきである、と本日ヒーマン・ライツ・ウォッチは述べた。IMFの理事会は、このスタンドバイ協定ついて今月24日に裁決を行う予定。スリランカ政府が、国際人権法および国際人道法に著しく違反する行為を行なってきたことから、今回の融資は激しい論争を巻き起こしてきた。
政府軍とタミル・イーラム解放のトラ(LTTE)の間で25年間続いた紛争の終結から2ヵ月が経ったが、スリランカ政府は、国際法に反し、紛争により避難民となった28万人以上のタミル人らの拘束を続けている。政府当局は、人道的組織やメディア、独立した監視員などによる収容施設への立ち入りを厳しく制限しており、国内避難民の人びとはスリランカ当局による虐待の危機にさらされている。
「スリランカ政府が、極めて多くの人々を収容施設で拘束し続けている真っ最中に、スリランカ政府が要求した額より6億ドルも多い融資を提供するとは、スリランカ政府にとっては人権侵害をしているのに得をしているようなもので、状況改善のインセンティブにならない。」、とヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局の局長ブラッド・アダムズは述べた。「IMFはアプローチを変える必要がある。」
IMFの主要加盟国が、スリランカへの融資の提供について懸念を示すとともに、さまざまな場面で、スリランカ政府による国内避難民の扱いを非難してきた。今年の5月半ば、クリントン米国務長官は、IMFがスリランカへ融資を行う時期として、今は「適していない」と述べた。ミリバンド英外相も、5月半ば、「すべての政府は、IMFの融資を、適切かつ妥当に使用しなくてはならない。・・・スリランカ政府は、現在、こうした状況にない。」と指摘した。
IMFの7月20日の発表によると、IMFとスリランカ政府は、スタッフレベルでのスリランカ融資に合意し、7月24日には理事会が決議を行うとのことである。25億ドルの融資は、スリランカ政府がが今年3月当初に要請した19億ドルに比べて、6億ドルも多い。本融資が承認されることになれば、スリランカ政府は、3億1300万ドルもの融資を即刻受け取るほか、その余の金額を今後20ヶ月にわたり受け取り続けていくこととなる。
また、7月20日、IMFのマネジング・ディレクターであるドミニク・ストラウス-カーン(Dominique Strauss-Kahn)氏は、スリランカ政府に対する本件融資は、同国の国際通貨準備の再構築、及び国家赤字の減少に加え、スリランカ北部における紛争後復興支援にもなる、と述べた。
しかしながら、スリランカ政府は、最近、基本的人権を無視し、紛争後の復興・国民和解・安定を脅かし、もって、本融資の目的を損なう行為を繰り返している、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。スリランカ政府は、国内避難民たちを違法に収容キャンプに強制収容し続けている。そして、国内避難民の自由への権利の移動の自由を侵害しているほか、紛争の最終段階でいったい何がおきたのかという真実を話して明らかにすることを妨げている。さらに、援助機関が、収容キャンプ内の悲惨な状況を明らかにするの禁止し、政府を批判した人びとを退去強制にした。LTTEと関係があったと疑った人々を、外部からの接触を一切禁止した状態(incommunicado)で拘禁を続けるという国際法違反を続けているほか、信頼性の高い複数の報告によると、拘禁中の虐待も発生している。
スリランカ政府は、内戦の間の国際人道法違反行為に対する戦争責任を問うあらゆる動きを完全に封じ込めてきた。ジャーナリストや市民社会の活動家に対して度重なる攻撃が行われているが、政府はこうした事件の捜査を行わず、逆に、あたかも政府批判は国家反逆行為であるかのように、そうした人物たちはLTTEの関係者だと糾弾した。
タミールタイガー(LTTE)の敗北の後、スリランカ政府軍の幹部らは、軍要員を20万人から30万人に大幅に増員することを発表。さらに、国内避難民たちを強制収容キャンプに監禁するというスリランカ政府の政策の結果、国内避難民たちは仕事もできず、生活を政府や人道支援組織の支援に頼るほかない状況に置かれている。ある組織の試算によると、キャンプ運営には一日に40万ドル(約4000万円)以上のコストがかかる。IMFがスリランカ政府に対し、国家財政危機に立ち向かうとする一方で、こうした政府の政策ゆえのコストをどのようにまかなう計画なのか問うことが重要だ、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。
「IMFの理事たちは、すべての新しい融資が、はっきりとした人権状況の改善とつながっていることを確保しなくてはならない」とアダムズは述べた。「キャンプに残るのか出て行くのかを国内避難民自らが選べるようにするとともに、独立したジャーナリストやモニターたちにキャンプ内への完全なアクセスを認めることは、最低限の条件とされるべきだ。」
posted by LMB at 21:07| Comment(0) | スリランカ内戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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