2009年06月01日

2009/6/1毎日 パキスタン:被災地、戦火の苦難 掃討作戦優先、地震復旧進まず−−北西辺境州

パキスタン:被災地、戦火の苦難 掃討作戦優先、地震復旧進まず−−北西辺境州
毎日 2009/6/1
http://mainichi.jp/select/world/news/20090601dde007030067000c.html
【ニューデリー栗田慎一】パキスタン政府は31日、武装勢力との戦闘が続く北西辺境州スワート地区や隣接地区について、「全域を数日中に掌握する」との見通しを示した。軍が展開していない同地区周辺のマンセラなどパキスタン地震の被災地区に武装勢力の主要メンバーが逃げ込んだためとみられる。戦闘が被災地に飛び火する可能性が高く、掃討作戦の影響で2年前から復旧活動が事実上中断している被災地の住民たちは「二重苦」を強いられそうだ。
 「ミンゴラ(スワート地区の最大都市)を制圧した」。31日発表した国防省は武装勢力側の死者を「1300人」とする一方、市民の犠牲は「ない」とした。
 これに対しスワート地区当局者は毎日新聞の電話取材に「戦闘は31日も地区各地で続いている」と証言し、「武装勢力の主要メンバーが州北東部に逃げ込んだとの情報がある」と明らかにした。
 逃げ込んだ先とみられるのは、05年のパキスタン地震で計2万1000人が死亡、家屋約20万棟が倒壊したコーヒスタン、バタグラム、マンセラの3地区。
 07年にムシャラフ前政権がスワート地区で掃討作戦を開始して以降、軍事費に予算が割かれ、被災地では倒壊家屋の大半が復旧のメドさえ立たなくなっている。
 援助関係者によると、ザルダリ大統領が今年4月、武装勢力との和平協定破棄と掃討作戦強化を約束して米国から経済援助を取り付けた際、地震被災地支援の拡充に言及しなかったことに被災者の失望感と反感が広がっているという。武装勢力側はこうした被災者感情を熟知した上で逃げ込んだ可能性が高い。
 掃討指揮に携わったことがある元政府軍高官は「オバマ米政権が求めているのはスワート地区の制圧ではなく武装勢力の壊滅だ」と語り、被災地でも戦闘を求められると予測した。
 「武装勢力が市民の反米、反政府感情を背景に拠点を移すいたちごっこに陥る危険性がある」と警告した。
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 ■ことば
 ◇パキスタン地震
 05年10月8日朝、北東部を震源とするマグニチュード7・6の巨大地震が発生。約7万5000人が死亡し、350万人以上が家屋を失った。昨年11月のインド・ムンバイ同時テロでインド政府に「犯行組織」と名指しされたイスラム過激派勢力「ラシュカレ・タイバ」は福祉団体を組織し、被災者救援を行った。
posted by LMB at 20:57| Comment(0) | パキスタン難民 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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