2009年07月24日

2009/7/14 HRW カンボジア:フン・セン首相は、反対や批判への攻撃やめよ

カンボジア:フン・セン首相は、反対や批判への攻撃やめよ
Human Rights Watch 2009/7/14
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/14-2
(ニューヨーク)カンボジアのフン・セン政権は、自らの支配を強固にし、野党勢力や政権を批判する人々を黙らせる目的で、いやがらせ、脅し、司法権の濫用などの一連の弾圧を繰り返しているが、これをすぐに止めるべきである、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。
過去数ヶ月の間に、カンボジア政府高官や軍関係者たちは、政治的な動機に基づき、ジャーナリストや野党議員、弁護士などの政府に批判的な人々に対し、名誉毀損や虚偽情報流布の罪で、9件の刑事告訴を行なった。
「カンボジア政府は、近年で最も激しい表現の自由に対する弾圧を行なっている」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局局長ブラッド・アダムズは述べた。「ますます権威主義的になりつつあるフン・セン政権に対して平和的に批判をした人々を、フン・セン首相は、またしても、刑務所送りにしようとしている。」
過去数週間に、政府が表現の自由を侵害した事件の例:
•2009年6月22日、カンボジア議会は、野党サム・レンシー党(SRP)の主要メンバーである、ムー・ソチュア(Mu Sochua)議員とホー・ヴァン(Ho Vann)議員の議員不逮捕特権を剥奪することを可決した。これにより、フン・セン首相と22人の軍当局者に対する名誉毀損の罪で、この2名を裁くことが可能となった。
•6月26日、プノンペン裁判所は、野党系新聞のクメール・マカス・スロック(Khmer Machas Srok)が掲載した政府の汚職に関する記事を偽情報であるとし、同新聞社の経営者であるハン・チャクラ( Hang Chakra)氏に懲役1年の有罪判決を下した。
•野党SRPの党員を弁護する数少ない独立した立場の弁護士のひとりコング・サム・オン(Kong Sam Onn)氏は、フン・セン首相に名誉毀損の罪で告訴されたほか、サム・レンシー党のムー・ソチュア氏を弁護したとの理由で、カンボジア弁護士会から弁護士資格を剥奪すると脅迫された。その結果、7月7日に、コング・サム・オン弁護士は、与党カンボジア人民党(CPP)の支持を表明し、ムー・ソチュア氏とホー・ヴァン氏の弁護を中断するという「転向」に追い込まれた。
•7月10日、カンボジアで最も歴史が長く、影響力の大きい野党紙のひとつであるモニークシーカー・クメール(Moneaksekar Khmer)紙の経営者ダム・シス(Dam Sith)氏は、政府当局者の批判記事を掲載したことに対する訴追を避けるため、同紙の廃刊に追い込まれた。 
•7月14日、非営利団体Khmer Civilization Foundation代表のムエング・ソン(Moeung Sonn)氏は、アンコール遺跡への照明設置に懸念を表したため、本人が不在のまま、虚偽情報の罪で懲役2年の判決をうけた。
野党議員ホー・ヴァン氏とムー・ソチュア氏の裁判は、7月17日と24日に予定されているが、コング・サム・オン弁護士が彼らの弁護を辞任した後、他の弁護士を見つけることができないでいる。
「ホー・ヴァン氏とムー・ソチュア氏が有罪判決を下されるならば、政権の政策に最も声高に反対している議員を、永久に失う可能性も出てくる」、とアダムズは述べた。「複数政党制の民主主義、法の支配、弁護士の独立、そして表現の自由など、とても重要な価値が危機にさらされている。」
モニークシーカー・クメール紙の編集者であるダム・シス(Dam Sith)氏は、野党サム・レンシー党の理事のひとりだった。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、7月10日に、カンボジア政府がシス氏を名誉毀損、虚偽情報流布、そして反政府活動の誘因の罪で告訴したことをきっかけに、同紙が強制的に廃刊となったことに対し懸念を示した。7月8日に、シス氏がフン・セン首相に謝罪の手紙を送り、その中で同紙の廃刊を約束したことにより、彼に対する告訴は取り下げられた。
1993年にプノンペンで出版を開始して以来、モニークシーカー・クメール紙は常に脅迫にさらされ続け、スタッフの一人の殺害事件にまで発展している。同紙の記者であったキム・サンボ(Khim Sambo)氏は、翌月に国政選挙を控えた2008年7月に暗殺された。ダム・シス氏が6月に1週間の拘留(虚偽情報流布の罪で外務大臣から告訴された)された直後のことだった。
過去にも、サム・レンシー党系の2つの主要新聞が、政府の攻撃の目標とされた。2009年6月末に、クメールのマッカススロック紙(Machas Srok)のオーナーであるハン・ チャックラ(Hang Chakra)氏は、ソック・アン(Sok An)副首相の汚職に関する記事を掲載したため、虚偽情報流布の罪で懲役1年の判決をうけた。
2008年には、サムレンシー党系新聞スララン・クメール(Sralang Khmer)の編集者で、同党の理事も務めていたタック・ケット(Thach Ket)氏が、離党を要求する脅迫をうけた。当時、政府与党は、脅迫や勧誘といった手法で、野党の指導者たちに対し離党への圧力をかけていた。この脅迫事件の後突然、スララン・クメール紙は与党支持に転向した
名誉毀損の罪の濫用事件が続く中でも最もひどい事案は、6月初めに起きたサム・レンシー党の若手活動家ソーン・ソホーン(Soung Sophorn)氏に対する有罪判決であろう。彼は、自宅の外側の壁に政府を批判するスローガンを書いた。その後、与党の上院議が所有している土地の開発のため、彼は自宅から強制的な立ち退きを強いられた。
最近の訴追はすべて、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)により1992年に公布された暫定刑法の62条(虚偽情報流布)と63条(名誉毀損)に基づく。これらの条文を広く解釈することで、訴追を行なっている。2006年、懲役刑は、名誉毀損罪の処罰から除かれた。しかし、名誉毀損が犯罪とされていることに変わりはない。また、虚偽情報流布に対しては、最高3年の禁固刑が科される。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、名誉毀損を刑事犯罪とする法律は国際的に保護されている表現の自由の権利を侵害するとともに、政権を批判する人びとやメディアに危険を及ぼす、と述べた。
度重なる訴追は、政権を批判する声を事実上奪っている。7月9日、サム・レンシー党のソン・チャイ(Son Chhay)議員は、ラジオ・オーストラリアとのインタビューで以下のように述べた。「我々に選択肢はありません。しばらくの間、静かにしているしかないのです。政治汚職の問題や、土地の横領、腐敗した司法制度について、話すつもりはありません。」
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、カンボジア政府に資金を提供している外国政府、特に法の支配、司法改革、人権保護、良き統治(グッド・ガバナンス)を目的とした支援を行っている国々に対し、政権を批判する人びとに対するカンボジア政府の攻撃や、司法措置の濫用を止めることを要求するよう求めた。
「カンボジアで最後の野党系新聞が廃刊となった今、政府に批判的な報道をしたり、平和的な政府批判を行うことは、急速に困難になっている」、とアダムズは述べた。「フン・セン首相をはじめとする政府当局が、ジャーナリストが職務を全うするのを妨害している。こうした表現の自由に対する監獄行きの脅迫を終わらせるため、平和的な発言を犯罪とするカンボジアの法律は、廃止されるべきだ。」
「暴力、脅迫、金権政治を通して、フン・セン首相はすでにカンボジアの政治をほぼ全ての面を完全に支配している」、とアダムズは述べた。「それでも、政権を批判するあらゆる声を奪うため、フン・セン首相は猛進し続けている。なぜ、フン・セン首相は、今になっても、毎日、訴追する敵を探しながら目覚めるような毎日を送っているのか。こんな状態はいつまで続くのか。」
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2009年07月22日

2009/7/15 HRW ロシア:チェチェンの人権活動家、殺害される

ロシア:チェチェンの人権活動家、殺害される
Human Rights Watch 2009/7/15
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/15-0]
(モスクワ)チェチェンの著名な人権活動家であるナタリア・エステミロワ氏(Natalia Estemirova)が、7月15日にイングーシで射殺され発見された、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。チェチェンで続く、深刻な人権侵害を明らかにしてきた人権活動家の殺害は、2009年に入りエステミロワ氏が2人目となる。ヒューマン・ライツ・ウォッチはロシア当局に対し、独立した、透明性のある捜査を包括的に行うよう求めた。
ロシアの人権NGOであるメモリアル(Memorial Human Rights Center)にて、チェチェンの人権問題を調査していたエステミロワ氏は、7月15日の朝8時半頃にチェチェンにある自宅を出た後、何者かに拉致された。近くのビルのバルコニーにいた2人の目撃者の話によると、エステミロワ氏は、白い車に無理やり乗せられ、その際に悲鳴をあげたが、車はそのまま走り去っていった、とメモリアルはヒューマン・ライツ・ウォッチに語った。
「ロシア当局は、一刻も早くこの事件を非難し、エステミロワ氏の殺害者を法の裁きにかけるべきである」、とヒューマン・ライツ・ウォッチのエクゼクティブ・ディレクター ケネス・ロスは述べた。「チェチェンでの深刻な人権侵害を明らかにする人びと全てに、危険が及んでいる。ロシア政府は、このような殺害に終止符を打ち、責任がある者を起訴するべきだ。」
エステミロワ氏は、過去10年以上にわたり、チェチェンでの人権侵害の調査と、責任の追及を最前線で行ってきた。彼女の活動は、ラムザン・カディロフ大統領をはじめ、チェチェン当局からの批判の対象となってきた。カディロフ政権の関係機関は、虐殺、拷問、失踪など、様々な人権侵害を繰り返し犯した容疑をかけられているにも関わらず、国内ではごく僅かな事件の責任追及しか行われていない。欧州人権裁判所は、今日までの100以上の判決において、チェチェンでの深刻な人権侵害の責任がロシア政府にあるとし、これらの事件に対する責任追及の欠如を非難してきた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、ドミトリー・メドベージェフロシア大統領に対し、エステミロワ氏の殺害事件について、独立した、透明性のある包括的な捜査を行うよう求めた。さらに、チェチェンではこのような事件が不処罰とされることが多く、現地当局による効果的な捜査は期待できない、と述べた。信憑性を確保するため、初期段階の捜査は現地警察ではなく、ロシア当局の最高レベルで行うべきである、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。
メドベージェフ大統領の報道官は、大統領はこの事件に対し怒りを示しており、全面的な捜査を行うよう命じた、と述べた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、各国政府に対し、エステミロワ氏やその他のチェチェンにおける被害者の正義を確保するよう、ロシア政府に要請することを求めた。アンゲラ・メルケルドイツ首相は、メドベージェフ大統領と今月16日に会談する予定であり、バラク・オバマ米大統領は、メドベージェフ大統領およびプーチン首相と今月6日、7日に会談を行った。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、ロシア政府に対し、各国に今回の事件の捜査の進展を開示するよう要求した。
「エステミロワ氏は、生涯正義のために戦った。彼女に敬意を示すには、殺害者を見つけ、裁判にかけることが必要だ」、とロスは述べた。「彼女の殺害の責任の追及は、チェチェンでの虐待や不処罰の悪循環を断ち切るきっかけとなるだろう。」
チェチェンではこの数週間、暴力的な事件が増加しており、中には超法規的な処刑、懲罰的な家屋の焼き討ち、拉致、恣意的な拘禁などの人権侵害も含まれている。エステミロワ氏は、ヒューマン・ライツ・ウォッチと共に、これらの事件を調査していた。
チェチェンでは、頻繁に拉致事件が発生している。過去数年の間に、拉致や強制失踪の数は大幅に減少しているものの、いまだに政府批判者と見られる人びとや、彼らの家族の拉致は続いている。
エステミロワ氏の殺害は、特にチェチェンで起きている、人権侵害の責任を追求する弁護士に対しての、相次ぐ攻撃や殺害の中で最も最近の事件である。今年の1月、カディロフ大統領から拷問を受けたと主張していたチェチェン人のウマール・イスライロフ(Umar Israilov)が、亡命先のウィーンにて、白昼公然と射殺された。この事件から1週間も経たないうちに、著名な人権弁護士であり、チェチェンでの人権侵害の被害者の弁護をしていたスタニスラフ・マルケロフ(Stanislav Markelov)が、モスクワでの記者会見を終えた直後に射殺された。一緒にいたジャーナリスト、アナスタシア・バブロワ(Anastasiya Baburova)も殺害された。これらの事件で逮捕された者はまだいない。
最も良く知られているのは、調査報道の記者であったアンナ・ポリトコフスカヤ(Anna Politkovskaya)の殺害である。彼女は、チェチェンでの人権侵害を批判する記事を数多く公表した後、2006年10月にモスクワの自宅のアパートの外で殺害されているのが発見された。今年の6月25日、上訴法廷は、この事件で殺人容疑をかけられていた4人の無罪判決を覆し、新たな裁判を要請した。
エステミロワ氏は、人権分野での功績により、ヒューマン・ライツ・ウォッチの人権賞(2007年)、Anna Politkovskaya 賞(2007年)、Robert Schuman Medal of the European Parliament (2005年)、スウェーデン政府のRight to Survival賞 (2004年)など、これまでに数多くの国際的な受賞を果たしてしてきた。彼女はまた、国際的なジャーナリストや人権団体のみならず、チェチェンでの人権問題に関心を持つ人びとすべてにとり、重要な情報源となっていた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、エステミロワ氏の遺族や同僚に対し、哀悼の意を表するとともに、深い悲しみを表した。
「ナタリアは、ヒューマン・ライツ・ウォッチにとりかけがえのない友人であり、彼女の人権問題への取り組みは、我々に勇気を与えてくれた」、とロスは述べた。「彼女の死による損失の大きさは、計り知れない。」
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2009年07月16日

2009/7/15 CNN リベリア元大統領、シエラレオネ内戦の戦犯容疑を否認

リベリア元大統領、シエラレオネ内戦の戦犯容疑を否認
CNN 2009/7/15
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200907150003.html
(CNN) アフリカ西部シエラレオネの内戦で人道罪や戦争犯罪に問われている隣国リベリアのテーラー元大統領(61)は14日、オランダ・ハーグのシエラレオネ国際戦犯法廷で証言し、罪状を否認した。
テーラー元大統領は2002年まで続いた内戦で、ダイヤモンドと引き換えにシエラレオネの反政府勢力・革命統一戦線(RUF)を支援し、殺人や婦女暴行などを煽ったとされる。国際戦犯法廷で裁かれる最初のアフリカ元国家元首となった元大統領は無罪を主張し、罪状が「事実無根のうそ」だと述べた。
内戦中の残虐行為を裁く国際戦犯法廷は02年、国連とシエラレオネ政府によって設置。テーラー元大統領の裁判は昨年、域内情勢を悪化させる恐れがあるとの理由で、シエラレオネの首都フリータウンからハーグに移管された。実質審理は07年6月に始まったが、元大統領は公正な裁判が期待できないとして第1回審理をボイコットした。訴追手続きは昨年1月に始まり、今年2月に完了した。
テイラー元大統領は米国をはじめとする国際社会の圧力で03年に失脚し、ナイジェリアに亡命。しかし政治的圧力を受けたナイジェリアのオバサンジョ大統領によって、国際戦犯法廷に送還された。元大統領はこの措置に依然反発している。
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2009/7/14毎日 UNHCR:難民キャンペーンで、毎日新聞社に感謝状

UNHCR:難民キャンペーンで、毎日新聞社に感謝状
毎日 2009/7/14
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090714ddm012040124000c.html
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は13日、戦争や貧困に苦しむ世界の難民らを支援する報道を30年余続けてきた毎日新聞社と毎日新聞社会事業団に感謝状を贈った。東京本社を訪れたヨハン・セルスUNHCR駐日事務所代表は、「このようなキャンペーンは世界的に類例がない。活動を支える読者にも併せて感謝申し上げたい」と述べた。朝比奈豊・毎日新聞社長は「キャンペーンは今後も続けるが、その前に(難民がいなくなり)UNHCRそのものが不要になる時が来ることを願う」と話した。
 毎日新聞は79年以降、68の取材班を52カ国・地域に派遣。85年以降、読者などから社会事業団への寄付のうち約1億4000万円がUNHCRなどを通じ、現地へ届けられてきた。今もコンゴ民主共和国に取材班が入っている。
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2009/7/14 AFP 民主化求める声アフリカ席巻、オバマ大統領演説効果


【7月14日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は訪問先のガーナで、「汚職で私腹を肥やす専制的な政治指導者」を非難したが、この言葉はアフリカ全土を揺るがし、13日にはナイジェリアからジンバブエまでの各国で、より良いガバナンス(統治)を求める声の大合唱となった。
 オバマ大統領は11日にガーナの首都アクラ(Accra)を日帰りで訪問し、熱狂的な歓迎を受けた。大統領は演説で、人民に対し、自分たちの未来を託せる強い政府を求めるよう呼びかけた。
 カメルーンのドゥアラ大学(University of Douala)のGuy Parfait Songue教授(政治科学)は、「(オバマ氏の演説は)アフリカを5世紀にわたり麻痺させてきた機能不全に対する宣戦布告のようだった」と振り返る。
■ケニアを暗に制裁?
 オバマ大統領がサハラ以南の初の訪問先にケニアではなくガーナを選んだことは、父親の故郷でもあるケニアで前年に大統領選挙の結果をめぐり暴力が吹き荒れた事実に再び目を向けさせることになった。ケニアの英字紙デーリー・ネーション(Daily Nation)には次のような投稿が寄せられている。「オバマは、改革が遅々として進まず汚職対策にも消極的なケニア政府を『罰している』のではないだろうか」
 オバマ大統領は、対アフリカの投資や貿易を拡大するかは、その国の政府の健全度で判断するとも述べた。 
 ガーナの民主的ガバナンスを求める団体の代表、Emmanuel Akwetey氏は、「彼は、アフリカとのパートナーシップを相互尊重に基づいて築くという重要で前例のない宣言を行った。この考え方のもとでは、アフリカ各国は自分たちの運命を自分たちの手で築くことが求められる」と話す。
「オバマは、アフリカに対し、発展途上を植民地主義のせいにすることなく、発展途上という事実を認めるよう求めた。オバマはアフリカに挑戦状を叩きつけたのであり、われわれはこれを真剣に受け止めなければならない」 
■ブッシュ時代の対アフリカ政策
 米国のアフリカ政策はすでに、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前政権のもとで大幅な転換を遂げている。前年には、主にアフリカにおけるエイズ、結核、マラリア対策のための拠出額を3倍の480億ドルに増額。また、ブッシュ大統領時代の貿易法、そして原油高の影響もあり、アフリカ全体の07年の対米輸出額は00年比で3倍の511億ドルに達した。
 だが、アフリカ人が米国初のアフリカ系大統領に寄せる期待はこれまで以上に大きい。
■ジンバブエ野党は「励まされた」、スーダン政府は沈黙
 オバマ大統領に経済の崩壊と政治改革の取り組みについて指摘されたジンバブエでは、オバマ大統領のメッセージは、民主主義を獲得する闘いへの励ましと受け止められている。
 連立政権に参加する野党・民主変革運動(Movement for Democratic Change、MDC)のNelson Chamisam広報担当は、「人々にインスピレーションを与えるメッセージだ。民主主義の実現に向けて闘っているすべての人々、アフリカが発展と目標を持った大陸であることを望むすべての人々、特に若い世代にとって、大いに励まされる」と話す。
 一方で、アフリカが直面する問題の一部、特にオバマ大統領の「スーダン・ダルフール(Darfur)地方ではジェノサイド(大量殺戮)が行われている」との批判については、これまでのところ一切反応がない。(c)AFP
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2009/7/14 CNN 「オバマ大統領様へ」 アフリカから5000通のメール

「オバマ大統領様へ」 アフリカから5000通のメール
CNN 2009/7/14
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200907140021.html
(CNN) オバマ米大統領のアフリカ初訪問に合わせ、ホワイトハウスがメールやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で質問や意見を募ったところ、13日までにアフリカ諸国から5000通を超すメールが寄せられた。ホワイトハウスのウェブサイトは同日、この中から選ばれた質問に答えるオバマ大統領の動画を掲載している。
オバマ大統領はミシェル夫人と2人の娘を伴い、10日から11日にかけて西アフリカのガーナを訪問。この訪問に合わせてアフリカ全土で専用番号が複数用意され、大統領あてのメールを受け付けた。
アフリカは貧困国も多い一方で、携帯電話が急速に普及しつつあり、専用番号には携帯電話のショートメールが多数届いた。このほかSNSのフェイスブック、Twitter、新聞などを通じてメッセージが寄せられている。
ガーナの女性からのメールには「オバマ様、私は大統領になるのが夢です。あなたに大変勇気付けられました」とつづられ、スーダンからは「大統領様、ダルフールでまた発砲がありました。あなたが約束した変化を通じて平和が訪れるのを待っています」と期待の声が届いた。南アフリカからは「アフリカの指導者たちに、市民の教育を向上させるよう促してください」と助力を求める意見が寄せられている。
オバマ大統領の父親の出身国ケニアやナイジェリアからは、初のアフリカ訪問国にガーナが選ばれたことに失望の声も。「あなたがアフリカ初の訪問国としてナイジェリアを選んでくれなかったことに、私たちは失望しています」というメールもあった。
南アフリカ、セネガル、ケニアでは記者が質問を吟味し、オバマ大統領が13日、アフリカのラジオ局とウェブサイトを通じて質問に答えている。
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2009/7/12毎日 オバマ米大統領:「暴力、腐敗終結を」 ガーナで演説、アフリカへ訴え

オバマ米大統領:「暴力、腐敗終結を」 ガーナで演説、アフリカへ訴え
毎日 2009/7/12
http://mainichi.jp/select/world/news/20090712ddm007030114000c.html
【ヨハネスブルク高尾具成】オバマ米大統領は11日、ガーナの首都アクラで演説し、「民主主義とグッドガバナンス(良き統治や政治運営)」を推進するアフリカの「模範国」を称賛。他のアフリカ諸国に対し、成熟への変化を求めた。
 「アフリカの多くの人にとって、(部族間などの)紛争が日常になっている。アフリカの首かせとなっている。紛争や汚職がアフリカの発展を妨げている」「暴力や腐敗が支配する圧政を今こそ終わらせるべきだ。アフリカには強い統治者はいらない。強い(統治)制度が必要だ」
 演説は、アフリカ全体へのメッセージだった。就任後、サハラ砂漠以南(サブサハラ)を訪れたのは初めて。
 ガーナを訪問先に選んだのは、選挙で政権交代が実現するサブサハラ唯一の国だからだ。57年、植民地支配からアフリカ大陸で最初に独立。80年代初頭まではクーデターが繰り返されたが、92年に新憲法を制定し、以来5回続けて民主的な大統領選を実施してきた。
 アフリカは権力を巡って暴力が横行し、民主主義の浸透していない国があまりに多い。
 例えばオバマ氏の亡父の故郷ケニアは、「安定した国」と言われながら、07年末の大統領選を機に、民族間対立で1000人以上の死者を出した。
 「アフリカの発展はあなた方のグッドガバナンスにかかっている。良き統治が長年、無視されてきた」
 オバマ氏は演説で、クーデターや独裁体制が続く他のアフリカ各国や指導者らに向けて、「米国は民主主義国家やグッドガバナンスを支えていく」との姿勢を明確に打ち出し、最後は「イエス・ユー・キャン(そうだ、あなた方はできる)」と締めくくった。
 演説に先立って、オバマ氏はミルズ・ガーナ大統領と会談。「模範国」としてアフリカをけん引する役割への期待を伝えた。
 また、演説の後は、16〜19世紀に推定1000万〜2000万人の黒人が米大陸などへ運ばれた奴隷貿易の拠点地で、1979年にユネスコの世界遺産にも登録されているケープコースト城を訪れた。
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2009/6/19 UNHCR 世界難民の日:アンジェリーナ・ジョリー、難民の苦境に対し、理解を呼びかける

世界難民の日:アンジェリーナ・ジョリー、難民の苦境に対し、理解を呼びかける
UNHCR 2009/6/19
http://www.unhcr.or.jp/news/2009/090619.html
UNHCRワシントン, DC(18日)発:
アメリカでの6月20日世界難民の日に向けた記念イベントで、UNHCR親善大使アンジェリーナ・ジョリーはアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官とともに、世界中の何百万もの紛争によって家を 追われた人々を重荷としてではなく、可能性ある授かり物としてとらえるよう訴えた。
アメリカ人として、「多様性は我が国に力をもたらした。その我が国が今や難民や移民の受け入れに批判的である。今こそ難民が重荷とされない世界を目指さなければならない。彼らは苦境を乗り越えてきた人々であり、受け入れ先にもたらす影響は大きい」彼女は述べた。
「今までに私が会い、時間を共にした難民の人々は私の人生を大きく変えた」とジョリーは加えた。「今、ここに深く感謝したい」
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2009年07月13日

2009/7/12西日本 タイ「人身取引」闇深く 送り出し 日本で売春を強要 受け入れ 安い人材過酷労働 JICAが被害者支援

タイ「人身取引」闇深く 送り出し 日本で売春を強要 受け入れ 安い人材過酷労働 JICAが被害者支援
西日本 2009/7/12
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/108278
売春や強制労働などの人身取引が横行するタイで、国際協力機構(JICA)は被害者の保護・自立支援のプロジェクトに初めて乗り出した。タイでは女性がだまされて日本や中東に連れ出される被害が絶えない一方、経済成長を遂げた結果、ミャンマーなど周辺国から国内の劣悪な環境の工場などに次々と労働者が送り込まれている。人身取引の「送り出し」と「受け入れ」の2つの問題を抱える深刻な事態となっている。
 日本は地獄の日々だった。スナックと聞いていたが実態は売春。多い日は一晩で客10人。渡航費用などの名目で知らぬ間に500万円の借金を背負わされていた。祖国の家族に仕送りされているはずの金さえもピンハネされていた‐。
 織田由紀子さん(63)は最近、タイのシェルター(避難施設)に保護された30代のタイ女性の話に息をのんだ。「日本でいまだに起きていることに憤りを感じた」
 織田さんは3月まで日本赤十字九州国際看護大(福岡県宗像市)教授。長年、ジェンダー研究に取り組んだ実績を買われ、4月、JICAから社会開発・人間安全保障省の人身取引対策部に専門家として派遣された。
 同部を中心に各省や警察、入管、非政府組織(NGO)が事件ごとに被害者の救出から社会復帰まで手掛けるプロジェクト(多分野協働チーム)の運営を支援するのが役割だ。
■訴えて逆に白眼視
 人身取引の被害者として保護されたタイ人は、人身取引対策部のシェルター入所者だけでも2003年以降、1184人(今年5月末現在)。うち日本からの帰国者は210人を占める。性産業の場合、被害者が表に出たがらないため、この数字はあくまで氷山の一角にすぎない。
 タイ中部出身のニーさん(39)はパスポートを取り上げられ半年間、三重県で売春させられた。
 「日本のレストランで働けば月4万バーツ(約11万円)」。誘ってきたのは同郷の知人だった。日本で保護されて帰国後、タイ警察に訴えた。知人はブローカーとして暗躍していると分かったが、地元では裕福な実力者。訴えた被害者のニーさんが逆に村で白眼視される始末だった。
 「貧しい女性はお金になると声を掛けられると引っ掛かりやすい。ブローカーを罰しないと解決しない」。知人は実刑判決となったが、ニーさんは結局、地元を離れ、バンコクで被害者の保護活動を始めた。
■近隣3国から流入
 タイで急増しているのが隣国との人身取引だ。多分野協働チームが支援したケースでは、南部の海鮮食品工場で数十人のミャンマー人が働かされていた。工場内の狭い部屋に住まわされ、賃金も満足に支払われない。皮膚病を患っていた人も多かった。
 タイで保護された外国人被害者はラオス、ミャンマー、カンボジアが圧倒的。性産業にとどまらず、工場、漁業、農業などさまざまの分野に及ぶ。タイの経営者にとっては安上がりの格好の労働者。自分の意志で出稼ぎに来ても、劣悪な環境で監視状態に置かれるケースもある。
 米国務省の推計では、国境を越えた人身取引の被害者は年約80万人。タイと周辺国がその有力な舞台のひとつだ。JICAタイ事務所はタイのプロジェクトを足掛かりにミャンマーなどでも被害者支援を検討したいとしている。
■人身取引(トラフィッキング)
 国連のパレルモ議定書(2000年)は、搾取を目的にだましたり、脅したりして人を連れだし、働かせることと定義。売春に限らず、強制労働や不当な低賃金労働、臓器売買も含む。近年、国境を越えた人身取引が増大。麻薬、武器取引と並ぶ国際的な犯罪として問題化している。タイは08年に新たな人身取引法を制定、保護の取り組みや罰則の強化を定めた。男性も保護対象に含め、男性用のシェルターを新設した。
=2009/07/12付 西日本新聞朝刊=
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2009/7/5毎日 ユニセフ合同セミナー:アフリカで活動の菊川さん、途上国の実情報告 /香川

ユニセフ合同セミナー:アフリカで活動の菊川さん、途上国の実情報告 /香川
毎日 2009/7/5
http://mainichi.jp/area/kagawa/news/20090705ddlk37040288000c.html
世界の子どもたちの権利を守り、さまざまな問題を解決するため募金事業などを展開する日本ユニセフ協会の「7支部合同セミナー」が4日、高松市玉藻町のアルファあなぶきホール(県民ホール)であった。香川をはじめ、愛媛、広島、岡山、大阪、兵庫、奈良の各支部から約80人が参加した。
 協会職員で00〜07年、南部アフリカのレソトと北東アフリカのエリトリアでエイズや子ども保護の分野で活動した菊川穣(ゆたか)さん(38)の報告会があった。菊川さんは「レソトは人口約200万人の小国だが成人の3分の1がエイズに感染、毎週どこかで葬式が行われている状態だった」など、当時の現地の状況をスライドを交えて紹介。「本当に必要とする人に物資が届かない。教員や警官を訓練しても成果が見えにくい」と、支援をする上での問題も指摘した。【松田学】
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2009/7/5毎日 活動報告会:元子供兵の社会復帰支援、「心のケアが重要」−−NPO、下京で /京都

活動報告会:元子供兵の社会復帰支援、「心のケアが重要」−−NPO、下京で /京都
毎日 2009/7/5
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20090705ddlk26040223000c.html
アフリカ・ウガンダで、反政府組織に誘拐、従軍させられた元子供兵の社会復帰を支援するNPO法人「テラ・ルネッサンス」(伏見区)の活動報告会が4日、下京区の「ひと・まち交流館京都」であった。現地の支援施設で元子供兵たちと接してきた現地職員2人が講演で「職業訓練だけでなく心のケアが重要」と話し、市民約170人が耳を傾けた。
 同NPOは01年設立、05年にウガンダで支援事業を始めた。元子供兵らは、3年間で洋裁や染色などの技術や読み書きを学び、心のケアを受ける。これまでに誘拐され強制的に兵士と結婚させられた女性や元子供兵らが帰還する地域の貧困層の住民らを含めて、計174人の社会復帰を手助けしたという。
 ウガンダ駐在代表の小川真吾さん(34)は図や写真で支援の流れを説明。元子供兵は誘拐された被害者でありながら、住んでいた町に戻ると加害者として差別されるといい、「住民との関係改善が社会復帰に重要だ」と話した。
 同NPO職員、トシャ・マギーさん(28)は、7歳の時に自身もブルンジの内戦で家族を亡くし難民となった経験を声を詰まらせながら語った。現在は誘拐された女性の心のケアなどを担当しており、「彼女たちの心の傷は複雑。コミュニケーションをとり、信頼してもらうことが大事だ」と話した。
 この日は2年半ぶりの活動報告会。終了後、伏見区の大学職員、井上泰夫さん(30)は「子供の時に誘拐されるなど今の日本の生活では考えられない事だからこそ、実際に見たり体験した人の話が心に響いた」と話していた。【成田有佳】
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2009/7/8 HRW 中国:胡 主席はウイグル族の悲惨な現実を認め、対立緩和へ努力を

中国:胡 主席はウイグル族の悲惨な現実を認め、対立緩和へ努力を
Human Rights Watch 2009/7/8
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/08-2
(ニューヨーク) 新疆ウイグル自治区で起きた抗議行動に対応するため、イタリアで開かれているG8サミットから急遽北京へ戻った中国の胡錦濤国家主席は、ウイグル族の悲惨な現実を今度こそ認めるべきだ、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。そして、主席は近日中に、今回の抗議行動やこれに対する政府の対応などについて、明らかにすべきである。
中国政府は、八百万人のウイグル族が暮らす新疆ウイグル自治区で起きている人権侵害を、これまで一度も認めていない。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、同自治区で宗教、政治、教育、言語、そして経済の権利が著しく制限されている状況を報告してきた。
「ここ数日間、ウイグル民族と漢民族の双方が暴力行為を行なったことが、次第に明らかになってきている」、とヒューマン・ライツ・ウォッチのアジアアドボカシーディレクターソフィー・リチャードソンは述べた。「しかし、中国政府が、民族間の対立の根源には、中国政府のウイグル族に対する抑圧的政策があることを認めなければ、暴力の連鎖は止まらない。」
7月5日、ウイグル族たちは、自治区の首都ウルムチで、中国政府の虐待行為に抗議するため街へでた。抗議活動がどうして暴動に変わったのか、抗議していたウイグル族のうち何人が中国治安部隊に殺されたのか、そして何人の漢民族がウイグル族によって殺されたかなど、未だ明らかではない。中国当局は、7月6日時点で死者は156人、負傷者は800人以上と報告した。
この抗議活動以降、中国当局や政府の報道機関は、ウイグル族コミュニティーのリーダーであるラビア・カディールを、抗議の結成の責任があると非難し、ウルムチでの抗議活動に参加したものを処刑する、と述べている。中国政府が、海外からの報道関係者が自治区に残ることを許可しているのは異例で、前向きな進展である。しかし、政府は同時に、中国国内における抗議活動の情報の検閲を進めている。
2008年3月には、同様の抗議活動がチベットで起きた。このデモのあと、中国政府は、法律に従い違法な活動に対応すると約束した。しかし、その後数ヶ月で、政府は数百人を恣意的に逮捕し、何十もの事件を略式で拙速な裁判にかけ、弁護人との面会を最低限に止め、そしていくつかの平和的な活動に対し、有罪の判決を下した、とヒューマン・ライツ・ウォッチは明らかにした。その後、中国政府は取り締まりを拡大し、チベット族の拷問や失踪に関する、信憑性のある報告もされるようになった。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、中国政府が、ウイグル族の抗議者達が自ら選んだ弁護人と会い、彼らに不利な証拠を閲覧すること、そして彼らに対する判決の訴訟を許すことで、同じ間違いを犯すことを防ぐべきである、と述べた。
中国政府が、国際法で保証されているこれらの義務を守ることが出来なければ、国連人権高等弁務官事務所は、この抗議活動とその後の経過について調査を行うべきである。欧州連合、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長、ナビ・ピレー(Navi Pillay)国連人権高等弁務官、そして米国は、双方による暴動の抑制をを要求している。
「胡錦濤国家主席にとり、中国の国際的な立場を高めるだけではなく、ウイグル自治区での危機的状況を改善する重要な機会である」、とリチャードソンは述べた。「まずは、深刻な問題があると認めることが必要である。」
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2009/7/7 HRW イラン:拘束された人々への自白強要を止めよ

イラン:拘束された人々への自白強要を止めよ
Human Rights Watch 2009/7/7
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/07-3
(ニューヨーク)6月12日の大統領選以降、イラン当局は逮捕された人々に対し、長時間の取り調べ、むち打ち、睡眠妨害、拷問などを加え、虚偽自白を強要している、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチが述べた。少なくとも既に20人が死亡した今回の選挙後の抗議運動の背景として、国外勢力の支援があり、しかも、目的はイランの政権転覆だった、とイランの政府高官らが証拠も示さず主張を続けているが、この主張を裏付ける自白を得るため、虚偽自白の強要が行なわれている模様である。
「イラン政府は、平和的なデモを暴力的に鎮圧したことを正当化するのに必死になっている」とヒューマン・ライツ・ウォッチの中東・北アフリカ局長サラ・リー・ウィットソンは述べた。「外国の策略だったという供述をとるために、逮捕者たちを殴りつけている。」
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、逮捕されたものの釈放された人びとの聞き取り調査を行なった。その結果、イラン当局による逮捕された者たちに対する虐待・脅迫、そして虚偽自白の強要などの実態が明らかになった。
ある17歳の少年は、6月27日に逮捕され、7月1日に釈放された。彼は、取調官が、彼を含む他の被拘禁者たちに対し、虚偽の供述書にサインをさせた経緯をヒューマン・ライツ・ウォッチにこう語った。
   「最初の日、目隠しをされ、取調官に駐車場に連れていかれた。取調官は僕たちを48時間、一睡もさせずに立たせ続けた。最初の夜、取調官は僕たちの手を縛り、何度も警棒で殴った。それから、僕たちを罵り続けた。本当に恐ろしかった。みな恐怖とストレスから尿を漏らしていたよ。15歳位の子どもから70歳位の老人まで逮捕されていた。人びとは助けを請うて泣いてた。でも、警備の人たちは気にもかけなかった」
「目隠しをされたまま2日間取り調べを受けた後、洗いざらい質問された。出身校、両親の職業、投票した候補者、家族の中の高学歴者、軍関係者がいるかどうか。家族全員の名前を言わせられた。取締官たちは、容赦なく僕たちを脅かした。すごく恐ろしかった。人々の悲鳴と泣き声がこだましてた。」
「一度、大きめのパン切れを供給された。でも、水はなかった。最後の日、僕たちは目隠しをはずされ、一番下に『以上の供述に、すべて間違いはありません』と書かれた真っ白な紙に署名させられた」
イラン政府高官らによれば、逮捕された者たちが、諸外国勢力と謀略して「ビロード」革命を起こし、政権を打倒する謀略があったと自白したという。革命防衛隊内の最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ代理Mojtaba Zolnourは、7月2日、一人をのぞき全ての目立った被拘禁者は現在自白していると語った。護憲評議会の高位メンバーであるアヤトラ・ジャン ナティは、逮捕された人々がした自白の一部をイラン政府が公表するだろうと、7月3日の自身の説教の中で述べた。
国営メディアは、すでに、逮捕された人々数名の自白を放送。6月27日、改革派の新聞「Andishe No」のアミル・ホセイン・マハダヴィ編集長は、イランのテレビに、6月12日の選挙前に、革命派グループが暴動の計画を練ったと自白した。その映像を見たマハダヴィの友人は、彼の様子から告白を強要されたのは明らかだと、ヒューマン・ライツ・ウォッチに語った。
イランのテレビへの出演を強いられた被拘禁者の中には、ニューズウィーク誌のイラン特派員マジア・バハリもいる。彼は、6月21日に拘束された。現在、テヘランのエビン刑務所に拘束中とみられる。過去何年間にもわたり、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、このエビン刑務所で行なわれた被拘禁者に対する虐待や拷問を調査して明らかにしてきている。弁護士も、一緒に暮らしている年老いた母親も、彼と面会することを許されなかった。バハリは、イランとカナダの二重国籍。彼に対する容疑は明らかにされていない。
6月30日、半官半民のファルス通信が報じたところによると、バハリが、記者会見で、1989年のチェコスロバキアの「ビロード革命」のときのようにイランでも蜂起を扇動する欧米メディアの取り組みを非難したという。これらの「非合法デモ」の取材における自らの役割を自白したという。ニューズウィーク誌は、バハリの無実を強く主張し、彼の即時釈放を求めた。
革命派指導者で、6月15日に当局に逮捕されたサイード・ハッジャリアンの妻、Vajiheh Marsousiは、夫が真実と異なる供述書に署名するよう、強く圧力をかけられたと確信している、と語る。エビン刑務所へ夫を訪ねた際、治療も受けられず衰弱した夫の姿から、夫の生命が危機にさらされていると感じた、と言う。
拘束が続くイランの被拘禁者の虐待に関する情報はあとを絶たない。7月1日、革命裁判所を訪れたある目撃者がヒューマン・ライツ・ウォッチにこう語った。
   「何百人もの収容者の家族たちが裁判所の前に集結した。裁判所の壁には1349名の収容者の名前を記した1枚の紙が貼られていた。これは直に解放される人のリストだった。また、違う紙には別の223名の名前があった。これは当局が捜査中の者のリストで、家族に2,3週間後に出直すよう伝えるものであった。裁判所の外で数時間ほど待っている間、多くの人が釈放されるのを見た。そのほとんどの人の顔と手には、あざがあった。そういった悲惨な状態の我が子をみて泣き出す家族もいれば、一方でリストに名前のない我が子の名を叫ぶ家族もいた。」
6月12日の選挙の結果、現職のマフムード・アフマディネジャド大統領が大勝したとの公式発表がされた。翌13日、当局は、テヘランやその他の都市で勃発した大規模抗議デモを終結させるため、全国規模で取り締まりを行い、何千人もを逮捕した。その後、当局は多くの被拘禁者を解放したが、新たに多くの者を逮捕している。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、6月13日以降に治安部隊が逮捕した450名の名前を集めた。そこには、百人を超える政治家、ジャーナリスト、人権擁護者、学者、弁護士なども含まれている。
拘禁中の有名な活動家たちのほとんどは、最大3週間、弁護士や家族との連絡を絶たれており、虐待や虚偽自白の強要の懸念が高まっている。
過去にもイラン政府は、政治犯の自白の強要のため、むち打ち、睡眠妨害、独房監禁、拷問、そして拷問の脅迫などを数多く行ってきた。そして、政府批判者たちの信頼性をを失わせ、処罰するため、政府は自白の内容を公表してきた。
こういった過去の拷問のため、ヒューマン・ライツ・ウォッチが接触した数名の有名な被拘禁者の親族や友人並びに専門家たちは、拘留中の拷問や、虚偽自白を強要させられる可能性について、懸念を示した。
国際人権法は「自白の強要」を含めた虐待から被拘禁者を保護することを明確に規定している。イランも批准している、市民的{しみん てき}および政治的権利{せいじ てき けんり}に関する国際規約(B規約)14条では、犯罪行為で起訴されたすべての人が「自ら選任する弁護人と連絡する」権利があり、「自己に不利益な供述又は有罪の自白を強要されないこと」と定められている。あらゆる形態の抑留または拘禁の下にあるすべての者のための諸原則21条では、「暴力や脅し、もしくは被拘禁者の判断能力を害する方法での取り調べを禁止する」と規定している。自白を含めた全ての供述において、拷問やその他虐待が行われた場合、その供述は証拠として扱われないというのが国際人権法の基本的原則である。
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2009年07月10日

2009/7/10毎日 アングル:難民受け入れるイラン=国連難民高等弁務官事務所・高嶋由美子さん

アングル:難民受け入れるイラン=国連難民高等弁務官事務所・高嶋由美子さん
毎日 2009/7/10
http://mainichi.jp/select/world/news/20090710ddm007030003000c.html
◇国連難民高等弁務官事務所、テヘラン上級フィールド調整官・高嶋由美子さん
 イランは、核開発問題や大統領選後の混乱ばかりが注目されがちだが、実は難民支援の観点から国際社会で重要な役割を果たしている。イランはパキスタン、シリアに続いて、世界で3番目の難民受け入れ国だ。東隣のアフガニスタンから逃れてきた難民が約93万5000人、西隣イラクからの難民も約4万4000人に上る。イランで20〜30年間生活している人もいて、難民2世、3世も生まれている。
 私は今年1月からイランで活動している。これまで勤務したスーダンやアフガニスタンなどと違い、イランで暮らす難民は衣食住がある程度確保されており、求められるのは自立するための本当に需要のある仕事の確保や、教育・医療の充実だ。だが、経済危機と加速するインフレで、難民の生活はより困難になっている。現地では「仕事を奪っているのは難民だ」「難民が病気を広めている」などの偏見も強い。
 イランでの難民支援には米国が関与しないため、日本の役割、可能性がより大きいと言える。アフガンやイラクの難民を日本で直接受け入れることも大切だが、文化や言語が近く将来帰還しやすいイランで生活する方が彼らにとって望ましい。
 難民支援は、ばんそうこうを張るような作業だ。一時的に傷はいえても、病気そのものはなかなか完治しない。アフガン、イラクでは米軍の攻撃などで不安定な情勢が続く。難民が今も増え続ける中、日本がイランを長期にわたり支援することが必要だ。【聞き手・鵜塚健】
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2009年07月09日

2009/7/7 HRW 戦争責任を不問とする和平合意がもたらす高い代償

戦争責任を不問とする和平合意がもたらす高い代償
Human Rights Watch 2009/7/7
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/07-2
(ニューヨーク) 武力紛争の和平交渉の際、競合する別の目的を達成するために、残虐行為を犯した戦争指導者の戦争責任の追及を放棄すれば、将来大きな代償を支払うことになるという実態があまりに過小評価されている、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日公表した報告書で述べた。
本報告書「軽んじられる法の正義:平和の実現に、戦争責任の追及が必要な理由」(131ページ)は、ヒューマン・ライツ・ウォッチが、過去20年にわたり、約20カ国で行なった調査結果を再度分析してまとめた報告書。この報告書は、紛争中に行なわれた残虐行為に対する責任追及を放棄すると、将来の人権侵害を促す不処罰の文化の蔓延につながっているという実態を明らかにしている。法の正義の実現は、交渉や平和への移行の妨げとなるというよりも、むしろ、短期的にも長期的にも前向きな成果をもたらす。紛争指導者の責任を追及することによって引き起こされうるマイナス影響についての懸念が語られることが多いが、実際には、そうした懸念が現実のものとなることはほとんどない。しかも、法の正義は、原理原則の問題としても重要である。公正な裁判を通じて、人権侵害の被害者たちが不当で凄惨な苦しみを味わったことを公式に認めることで、被害者の尊厳の回復につなげることができる。
「紛争中に行なわれる和平交渉の段階で法の正義の実現と戦争責任の追及を目指せば、紛争解決の実現を遠ざけてしまうと述べる人は多い。しかし、この主張は実証されていない」とヒューマン・ライツ・ウォッチのインターナショナル・ジャスティス プログラム シニアカウンセルで、この報告書の著者であるサラ・ダレショリは述べた。「訴追を目指せばすべてが終わりだ、というような懸念には根拠がない。逆に、重大な人権侵害を犯した戦争指導者の訴追が行われることで、戦争犯罪容疑者という烙印を押された指導者の政治基盤が弱体化して孤立化するようになり、逆に、和平交渉が前進することもある。」
本報告書では、リベリアのチャールズ・テイラー元大統領、セルビアのスロボダン・ミロシェビッチ元大統領、そしてウガンダの反政府勢力である神の抵抗軍(Lord's Resistance Army)に対する訴追が引き起こした影響について調査・分析。彼らを訴追すれば和平協議に悪影響をもたらすとの懸念を表明する人々も多数いたが、本報告書は、そうした心配は、結局杞憂に過ぎなかったことを明らかにしている。チリのアウグスト・ピノチェト元大統領が英国で逮捕された際も、チリの民主主義への移行に悪影響がでるのではと懸念する向きもあったが、実際には悪影響はなかった。
同時に、深刻な国際犯罪を不問に付し、平和を確実にするためとはいえ戦争責任者を政権に迎え入れてしまうと、逆に、悪い結果につながる場合も多い、とヒューマン・ライツ・ウォッチの調査は示す。
「犯罪に目をつぶり、人権侵害を犯す指導者にも公の地位を与えてしまえば、思いがけない被害をもたらす可能性がある」とダレショリは述べた。「刑事犯罪の容疑者たちを政権に迎え入れることで、国に安定がもたらされるどころか、更なる人権侵害が引き起こされる結果となり、新政権に対する民衆の信頼に傷をつける可能性がある。」
本報告書では、残虐な犯罪に手を染めた武装組織指導者たちが新政権に参加したことから、治安の悪化に拍車がかかったアフガニスタンの例を取り上げている。そうした人物たちまでも政権に参加したことで、多くの一般のアフガニスタン人たちの目には、新政権が正統な政権だと映らなかった。コンゴ民主共和国では、過去に残虐行為に手を染めた反政府勢力の人物たちに政府軍での重要な役職を与えることで和平を実現しようとしたが、現実には、武装闘争を行なっても何の代償も払う必要がないのだとみた反政府武装勢力たちは武装闘争を強化した。ボスニアヘルツェゴビナでは、「民族浄化」に関与した者を1995年のデイトン協定後の政権に残した結果、和平協定の実施が遅れた。
本報告書では、シエラレオネ、アンゴラ、スーダンでの恩赦決定や訴追しない旨の決定の影響についての調査結果もまとめている。ただ、期待されていた平和が、紛争責任を不問にしたことによって実現したという例はなかった。
「戦争犯罪人の恩赦を前提とする和平は、持続可能ではない場合が多い」とダレショリは述べた。「それどころか、恩赦は更なる人権侵害につながることすらある。」
責任追及の道が閉ざされると、被害者たちには、不信と復讐の気持ちが生まれる。こうした人びとの怨念を操る政治家たちが現れ、自分たちの政治目的の実現のために暴力を助長しようとする場合もある。
本報告書は、法の正義の実現と戦争責任の追及は、長期的な効果ももたらすと指摘する。例えば、国内の裁判所における刑事訴追の促進、残虐行為や犯罪行為が資料化され記録として残ること、短期的な犯罪の抑止効果などを挙げる。紛争の再発には多くの要因がある。よって、ヒューマン・ライツ・ウォッチも、紛争責任を不問に付し、人権侵害を行った人物たちに法に基づく責任の追及をしなかったことだけが、紛争再発の唯一の要因であると主張するものではない。しかし、和平交渉で、競合するファクターについて比較検討する際、紛争責任を追及し法の正義を実現することによって生まれる効果が、過小評価されていることが多い。
「和平協定の実現に向けたプレッシャーの下では、法の正義の実現が不必要な贅沢のように見えることもあるかもしれない」とダレショリは述べた。「しかし、紛争責任を不問にして法による責任追及を放棄するという選択は、人命はもちろん、長期的な国家の安定にも悪影響を及ぼす可能性があることを、過去の例は示している。」
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2009/7/6 HRW 中国:検閲ソフト搭載延期が示すもの

中国:検閲ソフト搭載延期が示すもの
Human Rights Watch 2009/7/6
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/06
(香港)中国政府には、圧力など効かない、という人も多い。本当にそうだろうか。先日、PC検閲ソフト「グリーンダム」搭載義務付け措置が、直前になって延期されたことで、中国政府は絶対に圧力に屈しないという巷のイメージに疑問符がついた形となった。
ポルノ画像などをブロックするツールを搭載する検閲ソフト「グリーン・ダム・ユース・エスコート(Green Dam Youth Escort)」は、中国内外からの猛反発をかった。専門家やコンピューター業界関係者からは、深刻なプライバシーの侵害であり、個人の選択の自由やセキュリティを犯すものであるとの声が高まっていた。
中国政府に対しては、300万人近い中国のインターネット利用者の一部からも批判と不満の声が上がっていた。パソコン大手メーカーや経済界からも、前例がないほどの強い抵抗があった。アメリカ通商代表部と商務省も、世界貿易機関(WTO)への提訴の可能性も匂わせた。こうした圧力の結果、中国政府内部で、本当にソフト搭載を強行するのか、議論が始まった。
そして、6月30日夜、中国政府は、新華社通信を通して検閲ソフト搭載時期の延期を発表。
しかし、グリーンダムをめぐる争いが終焉したと考えるのは甘い。グリーンダムのPC搭載計画は、中国政府の現行のインターネット検閲「万里のファイヤーウォール(Great Firewall)」をより強化・拡大させるという中国政府の政策の一部でしかない。つまり、グリーンダム搭載は、さらに大きな戦いのひとコマに過ぎないのだ。
さりとて、中国政府が、今回のグリーンダム搭載を少なくとも一時的に延期したということは、明確な国際的原則に関することについては、外国の諸政府、貿易機関や企業が、中国政府を動かすほどの大きな力を持っていることの証明でもある。
ロン・カーク米国通商代表部代表とギャリー・ロック米国商務長官がグリーンダムを批判した際、透明性に関する規制やWTOのコンプライアンスの枠を超え、このソフトが「国際的に認められている表現の自由の権利」を侵害するという懸念も表明したことは、賞賛に値する。
この一件は、人権と他の国益が強く結びついていることを示す一例である。そして、こうした問題が発生したとき、中国政府にどう対応すべきか、という先例にもなる。
諸外国政府(特に米国とEU諸国)が、重要な人権問題について中国政府と率直かつ直裁に議論を行なうのを放棄してから、随分と経つ。今となっては、重要な問題についても、形式重視の単なる人権「対話」に終始しているのが現状だ。
こうした人権「対話」の形式が生み出された背景には、直接的な圧力を加える外交には効果はなく、最悪だと逆効果さえ生みかねないし、さらに文化的視点からも不適切だという考え方がある。その結果、中国政府が深刻な人権侵害を行なっても、世界はこれを傍観しているだけという状況となってしまった。中国政府として、しっかりした対応を迫られることもない。
今回のグリーンダムの一件は、経済協議や環境についての協議、あるいは、戦略的対話の中などで、人権問題についても協議をする余地があることを示している。
そして、結果を勝ち取っていく必要性はとても高い。最近、中国政府は、 政府に批判的意見を述べる人物たちや市民社会の活動家たちに対する非難や攻撃を再び強めている。中国憲法にも人権保障が定められているほか、2009年4月13日に新たな国家人権行動計画を発表したばかりなのに、である。世界人権宣言にも反している。
今年の6月以降だけを見ても、中国政府の人権無視は顕著だ。例えば、6月に入って以降、中国政府は有力な人権弁護士たち10名以上の弁護士資格を剥奪。先日の国連人権理事会のUPR(普遍的定期的審査)にも極めて不誠実な態度で臨んだほか、半年以上も恣意的に拘束を続けてきた著名な人権活動家 劉暁波(Liu Xiabo)に、改めて「国家転覆」扇動罪という濡れ衣を着せ、正式に逮捕した。
中国が国際社会へのきらびやかなデビューを果たした2008年北京五輪の後1年足らずで、中国にこのような不穏な動きがでている現実は、国際社会に対し、これまでのような人権「対話」形式で中国政府と関わるだけでは、成果はあらわれないということを示している。
しかも、権威主義的国家との経済や貿易の関係を進める際に、人権への配慮を欠けば、海外企業や投資家たちまでも人権侵害に加担させてしまう危険が高まることも明らかだ。
グリーンダム検閲ソフトをめぐる今回の問題は、多様な立場の人びとがひとつの目的に向けて声をあげれば、人権侵害を止めることだってできる、ということを我々に示してくれた。中国でも、前向きの成果を得ることは可能なのだ。この経験を生かすことができれば、法の支配からメディアの自由に至るまで、中国の様々な問題を改善していくことは、きっとできるはずだ。
フェリム・カイン
ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア調査員
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2009年07月07日

2009/7/3 47NEWS G8、援助資金調達に新手法 サミット宣言案に盛り込む

G8、援助資金調達に新手法 サミット宣言案に盛り込む
47NEWS 2009/7/3
http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009070301000744.html
イタリア・ラクイラで8日から開かれる主要国(G8)首脳会議(サミット)の主要議題の一つとなる開発とアフリカに関する首脳宣言案全文が3日、明らかになった。貧困問題が深刻な発展途上国支援のための資金調達手段として、国際的な税金など「革新的資金メカニズム」と呼ばれる新しい資金調達の仕組みの創設や一部で実施されている制度の拡充を盛り込んだのが特徴。制度の導入や資金の提供など、主要国の一つとして、日本も今後、さまざまな貢献を求められそうだ。
 経済危機が深刻化する一方で、新型インフルエンザや地球温暖化など地球規模の問題が深刻化、最も悪影響を受ける途上国支援のため、政府開発援助(ODA)を補完する新たな仕組みが必要だとの認識の高まりが背景にある。
 革新的資金メカニズムとしては、温室効果ガスの排出量取引による収益の一部を充てる仕組みや国際的な為替、通貨の取引に課税する制度などが候補。債券を発行して予防接種のための民間資金を募る「ワクチン債」や国際航空料金への課税など一部の国で行われている制度を拡充する。
 宣言案は、現在の経済危機で大きな影響を受けている途上国への援助の重要性を強調。貧困廃絶のための「ミレニアム開発目標(MDGs)」達成に向け、G8は「革新的な資金メカニズムのさらなる活用の可能性を探る」「国際社会に革新的な資金メカニズムの拡大を検討するよう求める」とした。
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2009/7/3毎日 AMDA社会開発機構:調整員ら2人、「母と子のいのち」語る /岡山

AMDA社会開発機構:調整員ら2人、「母と子のいのち」語る /岡山
毎日 2009/7/3
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20090703ddlk33040649000c.html
◇ミャンマー、ネパール
 国際医療救援団体「AMDA」グループのAMDA社会開発機構(北区)はこのほど、同区南方2のきらめきプラザで報告会を開いた。「母と子のいのちを見つめる」をテーマに、アジアで母子の栄養改善業務などに携わり、帰国した調整員ら2人が講演した。【椋田佳代】
 世界各地で貧困改善など中長期支援にかかわる同機構が、現地の様子を知ってもらおうと開いた。保健師の梅田麻希さん(35)は、中国国境沿いに位置するミャンマーのコーカン特別区で昨年5月から約1年間活動した。
 主な収入源だったケシ栽培が禁止されて困窮した同地区は、母親の3割が子どもを亡くした経験を持ち、女性の識字率は2割を下回る。栄養に関する教育や補助栄養食の配布などに携わった梅田さんは「山岳地域で言語も異なるため、公的な保健医療サービスを受ける環境にない。女性自らが関心を高めていく必要がある」と話した。
 AMDAの子ども病院があるネパール・ブトワールに常駐し、一時帰国中の調整員、小林麻衣子さん(30)は、出産後にへその緒を切る身分の人がいなかったため呼ばれて駆け付けたところ、子どもが危険な状態にあった経験などに触れて「カーストが厳しい伝統社会では、病院に精神的抵抗が大きい」などと述べた。
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2009年07月06日

2009/7/2 HRW ロシア:チェチェンで横行する集団的懲罰を止めよ

ロシア:チェチェンで横行する集団的懲罰を止めよ
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/02-1
Human Rights Watch 2009/7/2
(モスクワ)ロシア連邦とチェチェン共和国の両当局は、チェチェン武装組織メンバー容疑者の親族の家を焼き討するなどの集団的な懲罰行為を直ちに止め、同地域でおきた人権侵害の加害者の責任を追及するべきだ、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日発表した報告書で述べた。
54ページの報告書「『子どもの罪は親の罪』チェチェンで横行する懲罰的な家屋焼き討ち」には、ロシアの治安部隊が、チェチェン武装組織メンバーとみなした人物の親族の家屋を放火するという形式の集団懲罰が横行している実態がまとめられている。
「ロシア政府は、チェチェンでの「対テロ活動」は終了したと宣言した。しかし、現地で人権侵害が続いていることは確実だ」とヒューマン・ライツ・ウォッチロシア事務所のディレクター代理タニヤ・ロクシナは述べた。「ある人物が犯罪を犯したからといって、本人ではない親族の家を焼き討ちするのは、法に違反した戦略だ。ロシア政府は、こうした集団懲罰行為を止め、容疑者本人の責任を追及するべきである。」
2008年、ラムザン・カディロフ大統領をはじめとするチェチェン共和国当局高官らは、家族が武装組織メンバー本人に自首を説得できない限り、家族も処罰の対象だ、とする見解を発表。一方、反政府武装組織も、親ロシア派のチェチェン共和国当局関係者やその支持者に対し、家屋焼き討ちをはじめとする様々な暴力的手段を使ってきた。
「反政府勢力が、残虐で違法な手段をとっているからといって、政府軍が同様の戦略をとることが正当化されるものではない」とロクシナは述べた。
2008年6月から2009年6月の間に、チェチェンの8つの地区の警察関係者たちが、26件の懲罰的な家屋の焼き討ちに関わったとされている。このうち13件について、ヒューマン・ライツ・ウォッチの本報告書は、調査を行なった。判明している限りで最も最近の事件は、6月18日に発生した。ロシアの代表的な人権組織で、北コーカサスで活動する人権記念センターによると、午前5時頃、グデルメースのEngel-Yurtにあった家屋2棟(反政府武装勢力メンバーの容疑をかけられた人物の年老いた両親が暮らしていた家)が、氏名不詳の警察官によって焼かれた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチの本報告書は、懲罰的放火のパターンの詳細を明らかにしている。懲罰的な焼き討ちは、通常夜に行なわれる。何台かの車両に乗り込んだ警察官たち(覆面していることが多い)が乗り付けて、庭に侵入。住人を屋外に追い出す。住民たちが家に近づくことを禁止し、住人たちを手荒く扱う。時には住民に銃口を向ける。そして、慌てることもなく順々に家に放火をしていって、火が燃え広がるのを一時間近く観察。そして、十分炎上する前に住民や隣人が消火をしないように、確認する。
こうした放火の被害者たちの多くは、チェチェン共和国当局者から、もし被害届を出せばさらにひどい報復がある、と脅かされている。その結果、ヒューマン・ライツ・ウォッチが認知している事件のうち、被害者による正式な被害届は出された事件は、たった3件。別の3件では、人権記念センターがチェチェン当局に関する事件を取り上げることにつき被害者たちが同意している。本報告書執筆時現在、チェチェンでおきたこうした家屋放火事件の容疑者たちに対して刑事訴追が行なわれた例は一例もない。
10年にわたったチェチェンでの戦争・武装勢力鎮圧作戦の間、ロシア政府は、人権侵害を犯した者の捜査と責任追及をずっと怠ってきた。あるチェチェン高官の話によれば、このロシア政府の怠慢の結果、チェチェン社会では、いかなる犯罪的人権侵害を行なっても処罰されないというのが社会の常識になったという。
欧州人権裁判所は、チェチェンにおける深刻な人権侵害について、ロシア政府の責任を認める判決を、これまで100件以上も言い渡している。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、ロシア政府に対し、欧州人権裁判所の命令を履行するよう求めた。
「欧州人権裁判所のすべての判決の命令の内容をしっかり履行することが、チェチェンではびこる不処罰を終わらせる最善の方法のひとつだ」とロクシナは述べた。「法による責任追及がしっかりなされる社会が実現すれば、懲罰的放火のような犯罪が起きることはなくなるだろう。」
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2009年07月04日

2009/7/1 HRW イラン:暗殺未遂の後遺症を抱える革命派指導者の解放を

イラン:暗殺未遂の後遺症を抱える革命派指導者の解放を
Human Rights Watch 2009/7/1
http://www.hrw.org/ja/news/2009/07/01-3
(ニューヨーク)身柄拘束中のイランの著名な改革派指導者サイード・ハッジャリアンは、厳しい取調べや不適切な医療処置のために命の危険にさらされている、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。2000年の暗殺未遂以降、ハッジャリアンは身体に深刻な障害を抱え、病を患っている。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、イラン政府に対し、ハッジャリアンを治療に必要な医療設備を備えた病院へ早急に移送するか、家族のもとに返すよう求めた。
「抗議運動に対する弾圧の一貫として、イラン政府が、サイード・ハッジャリアンほど健康状態の悪い人を拘禁しているという事実だけでも、十分に遺憾である」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチの中東・北アフリカ局長サラ・リア・ウィットソンは述べた。「加えて、厳しい拘禁の実態と虚偽自白を迫る取調べが、彼の命も危険に晒している。」
ハッジャリアン(55歳)は、今年6月12日に行われた選挙に対する抗議活動に対する大規模な弾圧の中、逮捕された。彼以外にも、数多くの著名な改革派政治家、文化人、ジャーナリスト、聖職者、学生指導者などが逮捕されている。彼は、2009年6月15日、容疑事実を明らかにされることもなく拘禁された。ハッジャリアンは継続的な治療を必要としており、健康状態も非常に悪化していると、彼と面会した妻(医師でもある)が語った。
ハッジャリアンは1980年代には諜報機関の高官だった。しかし、1990年代には、改革運動の指導者として活動。彼の新聞「Sobh-Emrooz」は、1990年代後半、著名な有識者が相次いで殺害されたり失踪した事件に、自らの古巣であるイラン政府の諜報省が関与していることを明らかにした。その後の1997年、ハッジャリアンは、モハメド・ハタミ大統領の政治顧問になり、1999年にはテヘラン市市議会議員に選出された。
Sobh-Emrooz紙のジャーナリストたちは、「連続殺害事件」(chain murders)と呼ばれるこれらの事件にムスタファ・ポール・モハマディとゴーラムフセイン・モーセニ・エズヘイがかかわっていると明らかにした。しかし、今に至るも、いずれも殺人への関与疑惑で訴追されていない。モハマディは、昨年までマムード・アフマディネジャド政権下で内務大臣を務め、現在は検査院(the General Inspection Organization)の長官をつとめる。一方のエズヘイは、現在諜報大臣を務めている。
「ハッジャリアンは、1990年代の一連の有識者の殺害事件に対する政府の関与を明らかにすることに大きく貢献した」とウィットソンは述べた。「彼の新聞が殺害事件に関与していると報じた2人の重要人物が、未だに政府の重要ポストに就いている。拘留中の彼の身の安全が深く懸念される。」
2000年3月12日、テヘラン市議会ビルの前で、何者かが、至近距離のハッジャリアンにバイクからに発砲。彼はこん睡状態に陥った。後に意識を取り戻したものの、後遺症が障害として残ってしまった。その後、イラン政府は、民兵組織バシジのメンバーであるサイード・アスガルを暗殺未遂の容疑で逮捕。彼は15年の懲役刑を言い渡されたものの、すぐに釈放されてしまった。
2000年の暗殺未遂事件により、ハッジャリアンは脳と脊椎に重傷を負った。この傷が、バランス感覚に深刻な影響を及ぼしているため、彼は車椅子がほとんど手放せない状況となっている。彼は、継続検査、看護、様々な投薬治療を必要としている。

この暗殺未遂事件後も、ハッジャリアンは改革派としての活動を継続。ハッジャリアンが刑務所内で死亡したとの噂をうけ、イラン政府は6月26日、妻のVajiheh Marsousi(医師)などのハッジャリアンの家族に短い面会を許可した。
面会後に妻の Marsousiがヒューマン・ライツ・ウォッチに伝えたところによると、ハッジャリアンの血圧は大幅に上昇し、精神状態も悪化。病態は刑務所に拘禁されてから悪化の一途をたどっている。「暗殺未遂以降、彼の血圧は平均より低いのが常だった。でも今、刑務所では、精神的に追い詰められていて血圧が上がっている。命に関わるほどのレベルだわ。刑務所の粗末な食事が病状悪化に拍車をかけ、心臓発作を引き起こす可能性もある」さらに、Marsousiは「私たちと会っている間、彼はずっと泣いていたわ」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチに明かした。
Marsoussiによると、ハッジャリアンの取調べは絶え間なく続いている。そして、ハッジャリアンなどの改革派指導者たちがイラン政府に対して非合法的な陰謀に企んだという虚偽の自白に署名するよう圧力をかけられている模様。現在アメリカに滞在中の彼の医師Taghi Asadiは、ハッジャリアンの身柄拘束が続けば命の危険がある、とヒューマン・ライツ・ウォッチに述べた。
国連被拘禁者処遇最低基準規則は「特別の治療をを必要とする被収容者は、特別な施設または病院へ移送されるべきである」と定める。深刻な病状の被拘束者に対し、十分な医療処置を施せないことは、国際裁判所により、「非人道的または品位を傷つける処遇」という深刻な人権侵害に該当すると解釈されている。
「イラン政府は、ハッジャリアンの病状と障害を悪用して、強制的に残虐な取調べを行っている。おそらく、虚偽の自白を迫っているのだろう」とウィットソンは述べた。「これは非常に深刻な人権侵害であり、彼がすぐに十分な医療処置を受けられるようにしなくてはならない。まずは、彼をエビン刑務所から出すべきだ。」
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